Bメロの”オイシイ”ところ、知りたい? – Beginner 編曲解説 (8)

第8回 Bメロの”オイシイ”ところ、知りたい?

該当箇所: 0:17 – 0:30

演奏動画:


今日はBメロで私が歌いたいコーラスワーク3選 その1です。
(1つの記事では収まりきりませんでした)

アカペラに限らず、演奏中で面白い部分を「美味しいパート」と表現したりするのですが、私は編曲する際にどのパートの人にも「美味しい」と思えるようなパートを作っています。Bメロにはどんなオイシイ部分が存在するのか、ちょこっとお教えしちゃいます!


まずは3rd。から。

楽譜をみるとわかりやすいかもしれません

…そう!そこ!

その部分です。

1人だけ違う動きをしていますね。

1人だけ違うということは、目立つということです。

では、彼がここの部分で担っている役割とはなんでしょうか?

 

跳び箱のロイター板!?

 

前回、Bメロではスキャットを変えています!というお話をしました。

アカペラーの基本は「あえいおう」! – Beginner 編曲解説 (7)

その中で、

急に「あー」というスキャットにならないように、

う → お → あ

というスキャットの遷移にしている、ご説明しました。

しかし、思い出してください。

スキャットは口が開く順に

あえいおう

でした。

つまり、「お」と「あ」の間にはまだ2つの母音があるのです。まだまだ遠いですよね。

何度かお話ししたように、この曲冒頭部のテーマは「グラデーション」です。だんだんと変化をしていくような表現を加えたいわけです。

そこで登場するのがここのパート。「おー」のスキャットの時の段階で、階段状に上っていくメロディーをかませます。

そうすることで、「まだここからもう一段階ギアを入れ直すぞ!」と暗示させるわけです!

まるで跳び箱のロイター板のようですね。

次回もこのシリーズが続きます!

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