どうもこんにちは、あいらです。
今日はスキャットのお話です。
第7回 アカペラーの基本は「あえいおう」!
該当箇所: 0:17 – 0:30
演奏動画:
編曲のBメロ部分ですが、初めて「うー」以外のスキャットが出てきます。
母音を抜き出すと、
うー → おー → あー
の順番ですね。
ここの部分のスキャットをどういう基準で決めたのか、というお話をしたいと思います。
開く口の大きさに着目してみよう
では質問です。
あいうえおを口の開き度合いの大きい順に並び替えてください。
…
そうです、
あえいおう
なんです!
実際に口に出して発音してみてください。
こんな感じですね。合唱やミュージカルを経験された方はこの発声練習に親があるのではないでしょうか。
これはそのままスキャット(歌詞以外のコーラスのシラブル、発音)を割り振る際に当てはめることができます。
すなわち、乱暴な言い方をしてしまえば
盛り上げたかったら一番口が開く「あ」スキャット、盛り下げたかったら一番口が開かない「う」スキャットを使えばいいわけです。
ここでもう一度Bメロの楽譜を眺めてみましょう。
僕の意図としては「あ」スキャット、つまり以下の部分を一番の盛り上げにしたいという意図があるわけです。
そして、ここの盛り上がり部分が映えるようにその前の部分は「う」スキャットを使っています。
しかし、「う」から「あ」、つまり一番感情を抑えられるスキャットから、一番感情を爆発させやすいスキャットに突然切り替わるのは美しくありません。
前回のお話でもグラデーションというキーワードを用いたように、サビに行くまでは雰囲気を突然帰るのではなく、だんだん・次第に・いつのまにか盛り上がって行くという構造にしたいという思いがあります。
そのため、この部分で「お」を噛ませることで、「う」スキャットから「あ」スキャットに変化する橋渡しをしてもらっているのです。
皆さんも改めて自身が歌われている楽譜を眺めてみましょう。芸術、音楽を構造化することはとても難しいことですが、使われているスキャットからその大枠は掴めるかもしれませんね!
その前に、そもそもなぜBメロで一度盛り上がりを作ったのか・・・?
そのお話はまた別の記事でお話ししましょう・・・。